コラム・調査レポート

2023.04.21

食品

酸っぱいドリンクで健康生活 「果実酢」が売上好調

 健康志向の高まりから「ビネガードリンク」市場が拡大し続けている。酢に果汁などを加えた商品は水や炭酸水などで割り手軽に飲めて、愛飲家が増えている。「美酢」の登場で成長スピードが増した同市場だが、最近ではかぼす酢、りんご酢などの「果実酢」も売上好調で2021年1月以降は前年同月比プラスが続き、2023年3月は来店客千人当たり販売金額256.1円 で前年同月比42.8%増だった。3月の果実酢の平均価格は385.2円と前年同月に比べ30.1円高くなったが、来店客千人当たり販売個数は同29.4% 増で、値上げをしても販売個数は増えた。
 果実酢市場を牽引するのはミツカン「純リンゴ酢 醸造酢 500ml」、国産のりんご果汁だけを原料にしたまろやかな風味が特徴の商品だ。2023年3月は来店客千人当たり販売金額126.1円で前年同月比68.8%増と伸長、果実酢市場で首位をひた走る。同月2位は同社「リンゴ酢 醸造酢 500ml」(りんご果汁を主原料にしたお酢)だが、こちらは来店客千人当たり販売金額18.7円で前年同月比7.4%減、1位の「純リンゴ酢 醸造酢 500ml」との差は広がる一方だ。価格は高いが国産にこだわった「純リンゴ酢 醸造酢」を選ぶ消費者が増えている。
 メーカーサイドも「果実酢」は売れる商品群と認識しており、商品数も少しずつ増えている。今後も、美味しさと健康効果への期待に応える市場として拡大していきそうだ。

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