コラム・調査レポート

2020.12.3

食品

粉末ココアの動向に注目

 寒くなると店頭で見かけるようになる粉末ココア。甘い飲み物のイメージが強いが、ポリフェノールや食物繊維、ミネラルを含んでおり健康に良いと注目されることも多い。
 日経POS情報で粉末ココア(183001)を見ると、自宅にいる時間が増えた4月の千人当り金額は前年同月比38.9%増、5月も同22.0%増と大幅に伸びた。売上が落ち着いてくる夏場になるにつれ伸び率は1桁台に落ち着くも、10月には同21.7%と再び2桁の伸びを記録している。足元の11月では、16日週からの前年同週比はマイナスになったが、9日週までは2桁増で推移していた。
 商品別に見ると、糖類や脱脂粉乳などを追加し飲みやすくした調整ココアと、添加物が一切入っていない純ココアの2種類に分かれる。
調整ココアは、11月23日週の上位10商品中、8商品を占める。中でも1位「森永 ミルクココア 調整ココア 300G」は、前年同週21.6%減ながら千人当り金額262.3円、アイテムカバー率87.2%、分類内金額シェアは23.8%と、他を寄せ付けない強さを誇る。森永は、他にもカカオ成分70%のハイカカオココア「森永 カカオの力 カカオ70 200G」が千人当り金額34.9円で8位、冷たい牛乳だけで作れる「森永 牛乳で飲むココア 栄養機能食品 200G」が同29.9円で9位につけている。2位「片岡 バンホーテン ミルクココア」の千人当り金額は92.2円。前年同週0.2%と微増ではあるが、8月24日週以降のプラスを維持している。
一方、純ココアは6位「森永 ココア 純ココア 110G」(千人当り金額54.0円)と7位「片岡 バンホーテンココア 純ココア 100G」(同35.1円)に入っている。純ココアは添加物が入っていないことから調整ココアより健康に良いとされ、どちらも売上を順調に伸ばしてきている。
 ココアにはリラックス効果や、体の冷えを抑制する効果が長く維持される効果があるとされている。今年の冬はおうち時間のお供にココアを試してみてはいかがだろうか。

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