コラム・調査レポート

2017.04.7

食品

流行るか、「上だけ」商品

 ガリガリくんでおなじみの赤城乳業が3月21日に新商品「Sof(ソフ)」を発売し、話題を呼んでいる。「ソフ」はソフトクリームの「上だけ」を商品化したカップアイスで、バニラ味とチョコレート味の2商品のラインナップ。赤城乳業が打ち出す「あそびましょ。AKAGI」のコーポレートメッセージを表す、新しいアイスクリームの形を提案する商品だ。
 POSEYESで販売データを見てみると、バニラ味は登場した3月20日週にカップアイス(分類コード:261011)で千人当たり販売金額173.8円、シェア7.5%と好調な売れ行きだ。ランキングでは、明治「エッセル スーパーカップ 超バニラ カップ 200ML」、森永乳業「モウ バニラ カップ 140ML」に次ぐ第三位だが、赤木乳業の直近1年間のカップアイスでのメーカー別シェアが5.3%ということを考慮すると、大健闘と言えるだろう。
 この「上だけ」商品は、実はここ数年、各メーカーから様々な商品が発売され、注目を集めている分野だ。山崎製パンが 2014年10月に「メロンパンの皮焼いちゃいました。」を発売するとSNS上では瞬く間に話題になり、2015年11月にはシリーズ第二弾が発売されている。POSEYESで商品名に「メロンパン」とある商品を検索すると、直近1年間で205商品が販売されているが「メロンパンの皮焼いちゃいました。2」は千人当たり金額ランキングで第5位と、発売から1年以上たった今でも堅調な売り上げを維持している。
 また、江崎グリコは昨年8月に「カプリコのあたま いちご味 準チョコレート 12粒 30G」を発売した。最新月(2017年3月)の販売データでも、「カプリコ」の39商品のラインナップの中で、「カプリコ ミニ チョコレート 10本」、「ジャイアントカプリコ いちご 1本」に次ぐ第三位の売り上げで、早くも同社の主力商品に名を連ねている。
 各社の人気商品の良いところだけを商品化した、まさに美味しいところ取りの「上だけ」商品。「ソフ」は「メロンパンの皮焼いちゃいました。」 「カプリコのあたま」に続くヒット商品となるだろうか。今後の販売状況に注目が集まる。

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