コラム・調査レポート

2021.03.24

食品

江崎グリコ「カフェオーレ」販売好調

 江崎グリコのコーヒー乳飲料「カフェオーレ」の売れ行きが好調だ。昨年3月に実施した大幅なリニューアルが奏功したとみられる。刷新対象となった180ML入り紙缶3商品のリニューアル後(20年4月―21年2月)の販売動向をみると、基幹商品の「カフェオーレ」は、前年同期比で10%増、味違いの「同 たっぷりミルク」、「同 コーヒー濃いめ」もそれぞれ49.6%、44.4%増加している。
 カフェオーレの発売は1979年。部活の休憩時間などに飲んでいた人も多いだろう。しかし近年はコンビニコーヒーほか、多数の大人向けのコーヒー乳飲料が店頭に並んでいる。40年以上にわたり多くの消費者に親しまれてきたが、市場環境の変化に合わせた商品の刷新は数年越しの課題だったという。
 同商品からしばらく離れてしまった大人の消費者に再び手に取ってもらうため、発売以来ほとんど変えてこなかった味、外観ともに思い切って手を入れた。砂糖の量を50%カットし、後に残る甘さを抑えた。発売以来変えることのなかったストライプ模様のパッケージも一新しシンプルなデザインに変更した。
 購入層に変化はあったのか。日経CVSレシートデータで直近3カ月(20年12月-21年2月)の首都圏コンビニの購買傾向を調べてみると、性別年齢層別では30歳以上男性の購入人数比率は54.4%と前年同期の49.8%より4.6ポイント上昇。女性も同様の傾向を示した。30歳以上の購入人数比率は11.1%から15.1%と3.9ポイント上昇、男女合わせると30歳以上の購入人数比率は69.5%に達した。大人の消費者がコンビニの店頭で新しくなったカフェオーレを手に取っていることが見てとれる。味の変更も受け入れられ、リピート買いにもつながっているという。

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