コラム・調査レポート
2018.02.19
食品
容器と常温 「レンジでごちそう ビーフシチュー赤ワイン仕立て」ヒットの理由
寒さの厳しい季節、身体の温まる煮込み料理は嬉しい。今年は一風変わったタイプのシチューが人気を集めている。伊藤ハム「レンジでごちそう ビーフシチュー赤ワイン仕立て」だ。
商品名からは一見すると、今までにもあったレトルトシチューに見えるが、電子レンジ対応の容器がついているのがポイントだ。中身の具材を付属の容器に移してふたをし、電子レンジで約1分半温めるだけでビーフシチューが出来上がる。ねぎや人参、トマトのペーストと香味野菜のペーストを炒めたものに、2種類のデミグラスソースを合わせた濃厚なソースで、牛肉とジャガイモを煮込んだ本格派が売りだ。容器がついており皿を汚さずにすむ簡便さが人気の秘訣のようだ。
パッケージには金と黒を使い高級感を出すとともに、レンジで簡単にできる簡便さを図解しており、一見相反する高級と簡便の2つの訴求ポイントがわかりやすく描かれている。
発売は2017年2月末。直後の3月には千人当り金額22.7円で、いきなりレトルトシチューでトップのハウス「北海道シチュー クリーム レトルト」の売り上げを抜いた。夏には若干下がったものの寒さとともに秋冬に入り急伸。今年1月の千人当り金額38.7円で、簡便性が売りのシチュー分類「レトルトシチュー」「シチュー缶詰」「その他シチュー」「冷凍カレー・シチュー」4分類をあわせてトップを維持している。
商品名からは一見すると、今までにもあったレトルトシチューに見えるが、電子レンジ対応の容器がついているのがポイントだ。中身の具材を付属の容器に移してふたをし、電子レンジで約1分半温めるだけでビーフシチューが出来上がる。ねぎや人参、トマトのペーストと香味野菜のペーストを炒めたものに、2種類のデミグラスソースを合わせた濃厚なソースで、牛肉とジャガイモを煮込んだ本格派が売りだ。容器がついており皿を汚さずにすむ簡便さが人気の秘訣のようだ。
パッケージには金と黒を使い高級感を出すとともに、レンジで簡単にできる簡便さを図解しており、一見相反する高級と簡便の2つの訴求ポイントがわかりやすく描かれている。
発売は2017年2月末。直後の3月には千人当り金額22.7円で、いきなりレトルトシチューでトップのハウス「北海道シチュー クリーム レトルト」の売り上げを抜いた。夏には若干下がったものの寒さとともに秋冬に入り急伸。今年1月の千人当り金額38.7円で、簡便性が売りのシチュー分類「レトルトシチュー」「シチュー缶詰」「その他シチュー」「冷凍カレー・シチュー」4分類をあわせてトップを維持している。
購入すればあとはスプーンを用意する程度で、美味しく食べ、捨てるだけですむ。スーパーでスプーンも使い捨てをもらってくれば、非常に手軽に一人分の本格ビーフシチューが楽しめる。
もうひとつのヒットの理由は、常温保存ができる商品であることだろう。小売りにとっては冷蔵商品ではないため、さまざまな売り場での展開が可能になる。メーカーにとってはその分、客の目にふれる可能性を高められる。もちろん消費者にとっての利点も多い。手軽さ簡便さが売りの商品はどうしても冷凍食品が多く冷凍室がすぐにいっぱいになってしまうが、常温であれば置き場所を問わない。
個食化、家めし、少しの贅沢感・・・今の世相が浮かび上がる。常温保存で容器付き、こんな工夫が現在の消費者のニーズを満たし、ヒット商品を生み出す。
もうひとつのヒットの理由は、常温保存ができる商品であることだろう。小売りにとっては冷蔵商品ではないため、さまざまな売り場での展開が可能になる。メーカーにとってはその分、客の目にふれる可能性を高められる。もちろん消費者にとっての利点も多い。手軽さ簡便さが売りの商品はどうしても冷凍食品が多く冷凍室がすぐにいっぱいになってしまうが、常温であれば置き場所を問わない。
個食化、家めし、少しの贅沢感・・・今の世相が浮かび上がる。常温保存で容器付き、こんな工夫が現在の消費者のニーズを満たし、ヒット商品を生み出す。