コラム・調査レポート

2019.09.3

食品

ビネガードリンク販売好調

 飲むお酢、ビネガードリンクの販売が好調だ。日経POSの全国スーパーにおける分類全体の千人当たり販売金額は、2018年4月から16カ月連続して前年同月を上回った。19年7月の千人当たり金額は1817.1円で、ここ5年間で最高となった6月の1826円は下回ったものの、前年同月比では34.3%増。3年前と比較すると2倍の水準まで拡大している。
 もともと酢には昔から身体によいというイメージがあり、疲労回復や食欲増進効果などが知られているが、18年からは内臓脂肪減少、血圧の低下等の健康効果がメディアで繰り返し取り上げられるようになり注目が集まった。
 食用酢の販売はどうか。調味料カテゴリーの食用酢・酢関連調味料の分類全体の千人当たり金額をみると、18年4月から19年3月までは、前年を大幅に上回る伸びを見せていたが、その後は頭打ちの状況が続いている。もちろん砂糖、味噌、塩、しょうゆといった基本調味料の中では成長分野ではあるものの、最需要期の夏に入り今年さらに売り上げを伸ばしているビネガードリンクとは対象的だ。
 ビネガードリンクは、酢にあらかじめ果汁やはちみつ、水や炭酸水などを加えて飲みやすくアレンジしてあり、少量入りの紙パック商品もある。酢の健康効果を毎日手軽に取り入れたい人や、ちょっと試してみたい人にとってはうってつけのアイテムのようだ。
 上位の売れ筋商品は、シェアトップのミツカンの「ブルーベリー黒酢 ストレート」や、「りんご黒酢」、「ヨーグルト黒酢」、ロングセラーの「タマノイ はちみつ黒酢ダイエット」、 メロディアン「黒酢で元気」、CJ「美酢 ザクロ味」など。販売ランキングの順位は目まぐるしく入れ替わり、競争は激しくなっている。市場は今後さらに成長していくのか。毎年売れ行きが落ちる秋冬の販売動向も気になるところだ。

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