コラム・調査レポート

2026.08.12

食品

「令和のコメ騒動」から2年、価格と売り場はどう変化したか

 24年8月、スーパーの店頭からコメが消えた「コメ騒動」から2年。日経POSでその後の「うるち米」の売り場を追うと、価格だけでなく、購入時の容量や商品のタイプまで大きく変わったことが分かる。
<strong>「令和のコメ騒動」から2年、価格と売り場はどう変化したか</strong>
 平均価格は25年5月に3559.7円まで上昇しこの期間のピークとなる。その後高値で推移したものの、26年に入ると下落傾向がみられる。千人当たり個数は騒動後、約6カ月をかけて25年4月に19.29個まで増加した。26年7月には15.52個と騒動前より少ない。

■容量の変化

 主力である5キログラムクラスの千人当たり個数は、24年12月の6.11個を底に、25年春から初夏にかけて大きく増えた。
<strong>「令和のコメ騒動」から2年、価格と売り場はどう変化したか</strong>
<strong>「令和のコメ騒動」から2年、価格と売り場はどう変化したか</strong>
 一方、価格の高騰期に存在感を増したのが小容量の商品だ。2キログラム以下クラスは2025年5月に2.46個でピーク、2.7~4キログラムも25年2月辺りから上昇し4月に0.28個でピークとなった。騒動後減少し続けていた10キログラムは26年に入って回復傾向にあるが、水準は騒動前の半分程度にとどまる。

■ブレンド米、備蓄米を経て、銘柄米が再び主役に
<strong>「令和のコメ騒動」から2年、価格と売り場はどう変化したか</strong>
 売れ筋商品の顔ぶれも変化し続けた。25年3月には政府備蓄米の放出が始まり、主にブレンド米として店頭に並んだ。6月の商品別ランキングでは上位10商品のうち9商品をブレンド米が占め、平均価格も全商品で前月から約3%下がるなど一定の効果を示した。
 同6月には「備蓄米」と明示した商品も日経POS上に出現した。これは5月下旬に始まった随意契約による入荷分と思われる。7、8月には上位10位内に入ったが、新米が出回る9月には圏外となり、26年2月を最後に上位千商品からも姿を消した。その一方で、25年夏以降は銘柄米の比率が再び上昇している。

 データから見えるのは価格や容量、商品の構成を組み替えながら、売り場が現在の市場環境に合ったバランスを探っている姿だ。それは現在も続いている。26年6月の相対取引価格(※1)は前月比6%安で、25年10月以降はおおむね下落が続いている。集荷・卸売段階の民間在庫も26年5月末時点で223万玄米トンと前年を74万トン上回り、高い水準にある。店頭価格はまだ下がる余地があり、売り場の模索はもうしばらく続きそうだ。

※1:農林水産省「米に関するマンスリーレポート(令和8年7月号)」

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