コラム・調査レポート

2022.12.2

食品

「乾パスタ」11月も金額、個数ともに前年増

 11月の集計が揃ったが、「乾パスタ」の売り上げが2カ月連続で前年増に転じた。
 原材料高、燃料高などから度々の値上げが行われ価格上昇は続いているが、10月から2カ月連続で千人当たり金額・個数ともに前年比増加に転じている。
 「乾パスタ」の平均価格は21年10月から14カ月連続で前年増を続け、今年9月から11月は10%を超えている。21年10月182.3円だったカテゴリ平均価格は、今年11月には202.3円と1割強20円の増加となった。
「乾パスタ」11月も金額、個数ともに前年増
 そんな中だが千人当たり金額は9月から前年比増加に転じ11月には18.2%増と二桁増となり、同個数は遅れて10月から増加し11月は同6.4%と、金額、個数両面での回復傾向が見える。
 1位は日清ウェルナ「ママー 早ゆでスパゲティ ファインファスト 1.6MM 結束 100GX5」。トップ10のうち7商品が「ママー」ブランドだ。
 メーカー別にみると11月に千人当たり金額・個数ともに前年増となったのは「日清製粉ウェルナ」「自社開発商品(PB)計」「ニップン」「はごろもフーズ」などカテゴリ内シェア10%を超えるトップ群だ。なかでもPB計の伸びはもっとも大きく、9月以降金額・個数ともに前年二桁増が続く。個数ベースの11月のシェアは19.3%と2割に届く勢いだ。
 PB商品への転換と、トップ群メーカーの生き残りが見えてくる。
 足元の市場回復が値上げの許容を意味するのか、買いだめが途切れただけなのか、まだわからないが、切り抜ける道が見えた商品とそれ以外の違いが出てきていることは確かだ。

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