コラム・調査レポート

2020.10.30

食品

「一番搾り 糖質ゼロ」が順調スタート

 キリンビールが10月6日に新発売した「一番搾り 糖質ゼロ」が順調なスタートをきった。
一番搾りは1990年に発売されたキリンビールのメインブランド。本商品は2015年春から開発を始め、原料の麦芽の素材や、生産過程で使う酵母を選ぶなどして国内で初めてビールでの糖質ゼロを実現させた。通常商品は糖質が100ミリリットルあたり2・6グラム含まれる。アルコール度数は通常商品よりも1度低い4度だ。
 日経POSデータの缶入りビール(分類番号 212001)をみると、「一番搾り 糖質ゼロ 350ML×6」は、登場週(10/5~10/11)は、来店客千人当たり販売金額764.6円(シェア4.9%、カバー率83.3%)でランキング第5位。同商品の350ミリリットル缶も6位。いずれも順調な滑り出しを見せた。最新週の第3週(10/19~10/25)では、350ミリリットル缶は10位にランキングを落としたものの、6缶パックは千人当たり金額655.6円(シェア4.3%、カバー率89.1%)で第5位を維持している。
 10月1日の酒税改正で、不振が続くビールが値下がりした。350ミリリットル缶1本あたり約7円減税した格好だ。ビール販売数量アップが期待されたが、新型コロナウィルス感染拡大で主要販路の飲食店への客足も遠のき、ビール関連商品は苦戦している。少子高齢化や若者のアルコール離れなどで市場縮小も止まらない。こうした中、健康志向の需要に機能面で応えた本商品での市場活性化に期待したい。

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