コラム・調査レポート

2016.03.11

食品

「スライス生チョコレート」出足好調、ヒット期待

 ブルボンが3月1日に新発売した「スライス生チョコレート」の売上げが好調にスタートした。「スライス生チョコレート 5枚」は、スライスチーズのように生チョコレートを1辺84ミリの正方形(厚さ2ミリ)のシート状にして、生クリームのコクと濃厚なチョコレート感を楽しむことができる。
 生地の「やわらかさ」を保ち、フィルムの「はがしやすさ」を工夫した同社特許出願中の技術を活かした画期的な商品なので、「のせて」「巻いて」 「包んで」といった食べ方のアレンジも豊富だ。同社ホームページで紹介されているレシピでは、バナナを同商品とパンで巻いた「くるくるチョコ バナナロール」、クレープに同商品と生クリームやフルーツをのせて包んだ「フルーツチョコクレープ」など、消費者に好評を博している。
 日経POSデータを見ると、チョコレート菓子(分類番号 191012)の最新週(2月29日~3月6日)では、同品の来店客千人当たり販売金額が54.1円、カバー率25.2%、平均価格240.6円でランキング13位登場となった。カバー率が低い要因は、北海道でゼロ。東北と中京で14.3%など、まだ店頭に普及していない地域があるため。実際に売れた店だけの販売状況を反映する「出現店千人当り金額」は、163.2円と高いので、カバー率の上昇とともに売上げ増大が見込める。
 同品は、15年10月に関東で先行発売後、ネットの口コミで海外でも話題となった。ネット新聞ハフィントンポストでは「世界が震撼」と報じた。また、「TIME」誌など海外メディアでは、同品や日本の技術を高く評価した。
 こうした追い風に乗り、小売側からもヒットの期待が高まる商品として、今後の販売動向から目が離せない。

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