コラム・調査レポート

2021.06.25

食品

○○の素、販売好調

 コロナ下で、新しいことを始めてみたり、今まで手に取ったことが無かった商品を買ってみた人は多かっただろう。そういった行動は商品の売り上げにも影響を与える。日経POSデータで、この1年に大きく売り上げを伸ばした商品群を知ることが出来るが、その一つに割って飲むタイプのお酒もあった。日経POSで「の素」と商品名に入っているお酒(以後、○○の素)の来店客千人当たり販売金額の推移を調べると、2020年4月に前年同月比245.5%増の612.5円、5月は同254.6%増の745.7円と大きく伸び、その後も大幅に売り上げを伸ばしている。
 ○○の素で1番売れているのは「サントリー こだわり酒場のレモンサワーの素 瓶 500ML」、来店客千人当たり販売金額は2020年4月が前年同月比126.7%増の346.2円、5月は同136.8%増の439.5円と○○の素市場を牽引する。サントリーは、同商品の発売後、RTDの「サントリー こだわり酒場のレモンサワー缶 500ML」を発売、激戦のチューハイ市場で3位に食い込んでいる。「お店の味をご家庭で、自分好みのお味でどうぞ」からの「面倒な方はRTDで」といったところか。
 ○○の素で2位の「サッポロ 濃いめのレモンサワーの素 瓶 500ML」も2019年9月の発売以降、売り上げを伸ばして2020年4月に166.3円、5月に199.3円を記録、その後も売り上げは順調だ。こちらも今春、RTDの「サッポロ 濃いめのレモンサワー」を発売、「サントリー こだわり酒場のレモンサワー缶」を追う。
 ○○の素で気になるのはアイテム数。2020年5月は36商品だったが、2021年5月は67商品に増えている。1商品当たりの売り上げは減っており、「○○の素」市場も、今後は売れる商品とそうでない商品の二極化が進みそうだ。

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