コラム・調査レポート
2017.10.10
消費財
ハロウィンの消費動向は?
今年もハロウィンの季節がやってきた。10月末日のお祭りに向けて消費者はどのように動くのか、日経POSデータで探ってみた。
日経POSデータで、商品名に「ハロウィン」が付く商品をカテゴライズしてデータをみると、2016年8-10月の来店客千人当たり金額は2163.1円で前年同期比に比べて41.3%増加している。アイテム数も476から630に増えており、ハロウィン市場が拡大している様子がうかがえる。
2016年について週次で来店客千人当たり金額をみると、8月15日の週の6円から8月22日の週に88.2円、翌29日の週に669.3円と立ち上がり、9月12日の週の3257.5円に向けて直線的に上昇していく。その後は3000円をわずかに上回る水準で推移し、10月17日の週が3465.3円、10月24日の週には4953.5円でピークとなる。ハロウィン関連商品は、8月の後半から立ち上がり、ハロウィンを迎える2週間で大きく売り上げを伸ばしている。2015年も同様の動きを示しており、今年も8月後半の立ち上がりに始まり、昨年同様の軌跡を辿り、現在は最後の盛り上がりを控えた踊り場にいる。
食品と家庭用品に分けてみると、ハロウィン関連商品では食品の比率が高く、全体の動きに似ている。一方、家庭用品は食品の動きとは少々異なる。2016年8月15日の週の1円から8月22日の週の65.8円、8月29日の週の112円と8月後半の立ち上がりは同じだが、9月5日の157.1円、9月19日の158.5円で早くもピークを迎え、その後の売り上げはほぼ一直線に下げていく。家庭用品を商品別に見ると、売り上げ上位には箱ティッシュ、トイレットペーパーやシャンプーなどが並ぶ。短期間に消費する食品に対し、家庭商品はある程度の期間をかけて消費することから、早い時期に売り上げのピークを迎えることになる。
ハロウィン関連商品の2017年8-9月の来店客千人当たり金額は1583.3円と前年同期比20.3%増、アイテム数も588(同16.0%増)となった。バレンタイン商戦が頭打ちの中、ハロウィン関連商品が10月末のピークに向けて、どこまで売り上げを伸ばすのか楽しみだ。