コラム・調査レポート

2026.08.28

食品

猛暑の九州で「かき氷」伸びる

 今年の夏は、本格的な夏商戦のスタートを待つ状態が長かった。7月の月次・販売個数データを前年同月と比べると、全国では「ペットボトル入りスポーツ飲料」が14%減、「汗拭きシート」は16%減と、いずれも前年割れとなった。例年7~8月にピークを迎える「レギュラーアイス」も7月は13%減。8月17日週になっても前年同期比17%減と、全国では前年に比べるとやや低調な動きが続いている。
猛暑の九州で「かき氷」伸びる
 しかし地域別にみると、需要の動きには地域差があることがわかる。2026年7月の「レギュラーアイス」はすべての地域で前年割れとなったが、九州は5%減と減少幅が最も小さかった。
猛暑の九州で「かき氷」伸びる
 8月に入ると暑さは厳しさを増し、8月1~24日の猛暑日日数は大地震に見舞われた熊本で18日、佐賀で16日、福岡で15日と、九州北部地方で多かった。
猛暑の九州で「かき氷」伸びる
 熊本と佐賀で最高気温が40℃を超えた8月3日週には、九州の「レギュラーアイス」の販売個数が前年同週比11%増。熊本地震の影響に加え、猛暑で被災地が厳しい生活状況になる中ではあったが、九州全体でみると猛烈な暑さが需要の伸びにつながったようだ。
 なかでも「かき氷」は35%増と大きく伸びた。商品別ランキングをみてみると、上位10位には、森永製菓「アイスボックス」など全国でも人気の商品が並ぶ一方、九州で長年親しまれている袋入りかき氷も存在感を示す。
 6位の長崎のオランダフーズ「かき氷 ストロベリー」のほか、11位以下にも熊本の日豊「かき氷 金時」、佐賀の竹下製菓「袋氷 金時 かき氷」など、地元メーカーの袋入りかき氷が多数みられる。いずれも平均価格が70円前後と手ごろかつ、カップタイプに比べかさばりにくくストックしやすいのも特徴だ。食べ方にも地域色が見える。日豊「かき氷 いちご」の裏面には「練乳や牛乳などをかけて召し上がる際・・・」との注意書きがある。九州ではかき氷に牛乳をかけて楽しむ食べ方もあるようだ。

 岐阜で13日間など猛暑日が多かった中京では、「レギュラーアイス」は伸びなかった一方、「生きしめん」は8月17日週で昨年比19%増となった。寿がきや食品「名古屋の味 ころきしめん」など、冷たいきしめんが伸びをけん引している。厳しい暑さに見舞われても、手が伸びる食べ物は地域によって違うようだ。

 9月にかけても平年より気温の高い状態が続く見込みという。今年は出足こそ鈍かったが、夏の定番が活躍する場面はまだ続きそうだ。
猛暑の九州で「かき氷」伸びる

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