コラム・調査レポート
2022.12.23
食品
スーパーの店頭はコロナ前に戻るか?
コロナ禍になって3年が過ぎた。厳しい外出自粛の要請から始まったコロナ禍だが、単純にコロナを怖がるのではなく共存するステージに入ってきた。この間にスーパーの店頭はどのように変わってきただろうか。データを見てみた。
2020年早春、横浜港に停泊中のダイヤモンド・プリンセス号から日本のコロナ禍が始まった。その後、新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が発令され、行動の自粛が要請された。外国との行き来も制限された。それから3年。行動制限もなくなり外国との往来も自由になった。2019年平均を100として、来店客数と来店客千人当たり販売金額をグラフにした。
2020年早春、横浜港に停泊中のダイヤモンド・プリンセス号から日本のコロナ禍が始まった。その後、新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が発令され、行動の自粛が要請された。外国との行き来も制限された。それから3年。行動制限もなくなり外国との往来も自由になった。2019年平均を100として、来店客数と来店客千人当たり販売金額をグラフにした。
2019年は来店客数と千人当たり販売金額に大きな乖離はないが、2020年3月から来店客数が減り始め4月には大きく減少している。一方で来店客千人当たりの販売金額は大きく増加しており、来店客数と逆の動きだ。外出自粛要請ののため、買い物回数を減らして一度にたくさん購入するという動きがよくわかる。
その後はコロナの流行により上下があるものの、来店客数、千人当たり販売金額とも横ばいだ。コロナウイルスが重症化しにくいオミクロン株が中心になった2022年も傾向は変わらない。来店客数は2019年と比べて10%程度減ったままだ。一方、千人当たり販売金額も2019年と比べて10%弱伸びている。スーパーに行く回数を減らして、1度にたくさん購入するという購買行動に変化はないようだ。
その後はコロナの流行により上下があるものの、来店客数、千人当たり販売金額とも横ばいだ。コロナウイルスが重症化しにくいオミクロン株が中心になった2022年も傾向は変わらない。来店客数は2019年と比べて10%程度減ったままだ。一方、千人当たり販売金額も2019年と比べて10%弱伸びている。スーパーに行く回数を減らして、1度にたくさん購入するという購買行動に変化はないようだ。
実際に一人当たり購入点数をグラフにした。2019年平均を100とした。コロナ禍で買い上げ点数が上昇しているのが分かる。特にコロナ禍の初期、まだコロナウィルスがよくわからなかった時期は10%以上の伸びだ。その後は6%程度の伸びで安定していたが、2022年になって、購入点数が減る傾向だ。
価格を見てみると、コロナ禍以降は一貫して上昇している。2022年になって、来店客数が減るとともに購入点数も減っている。コロナ前とは全く異なる風景が続いている。光熱費を始め、あらゆるものの価格が上がる中、スーパーは冬の時代を迎えたのかもしれない。