コラム・調査レポート

2020.09.18

食品

食パンのロングセラー「超熟」販売好調

 今年6月に創業100周年を迎えた敷島製パンの看板商品「Pasco 超熟 6枚」は、発売開始から20年を超える食パンのロングセラー商品だ。ごはんをイメージして開発したという飽きのこない味わいが人気で、そのしっとり、もっちりとした食感は、現在も続く業界のトレンドとなっている。
 市場に占める売り上げ規模が最も多い食パンは、製造工程がシンプルで利益率が高く、製パン各社にとっては重要な分野だ。日経POSデータによると、「Pasco 超熟 6枚」は「161001:普通食パン」で10年連続して、来店客千人当たり販売金額で首位を維持し続ける。
 強さの背景には、発売開始以来10回に及ぶ商品の刷新がある。06年から食品添加物を極力減らす一方、15年からは国産小麦の配合を開始した。いずれも超熟の特徴を追求してのリニューアルであったが、味わいを支持する元々の顧客に加え、食の安心安全を求める新たな購買層の獲得に成功、売り上げ伸長の原動力となった。
 あっさりとした味わいの超熟はアレンジしやすいのも特徴だ。昨年10月からは、超熟好きのミュージシャン鬼龍院翔さん(ゴールデンボンバー)を起用、レシピ動画メディア「DELISH KITCHEN」とコラボして「絶品バタートーストシピ動画を配信し話題となった。
 今年は新型コロナウィルスの感染拡大による巣ごもり需要で3月以降連続して前年同月比2桁増と好調な売れ行きが続く。同社は、在宅時間の増加によりこれまでの時短、簡便といった消費者の志向に変化が出ていると分析、「時間にゆとりが生まれたことで、新しいメニューに積極的に挑戦するなど、家庭で食を楽しむ習慣が定着しつつある」とみる。
 近年は高級食パンがブームとなっているが、同社の調査によると、日常では9割以上が市販の食パンを食べ、購入場所はスーパーが7割以上を占めるという。新しい生活様式が定着するなか、これまで積極的に実施してきた店頭での試食販売に替えて今後はデジタルサイネージやSNSの活用を強化、アレンジレシピの提案などを通じて顧客とのコミュニケーションを強化していく考えだ。

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