コラム・調査レポート

2022.04.28

食品

食品分類でみた価格変化と売上動向

 食料品の値上げに関する報道が続いているようだ。値上げに伴い売上はどうなっているのか、日経POS情報(POSEYES)を使って調べてみた。その際、データは小分類単位での対前年変化率(前年比)を使用することにした。
 日経POS情報を使って加工食品の小分類全てにつき、2021年3月と2022年3月の2期分のデータを用意し、平均価格と千人当り金額の対前年変化率を計算してみた。すると①平均価格が前年3月より増加していたのは1,269分類中、799分類あり、②そのうち千人当り金額も増加していたのが、476分類あり、③そのうち千人当り金額の増加率が、平均価格の増加率以上の分類が375あった。
 また、前年3月の千人当たり個数が「1個/千人」以上の分類に絞り(1,269から639に減少)、平均価格と千人当たり金額の変化率をグラフにしてみた(下記グラフ参照)。結果からは、値は原点付近に集中しており、その周りで散らばりはあるものの、多少右上に偏りがあるようにも見て取れる。
 小分類単位では規模により価格変化の影響も異なってくると思われるが、全体としては平均価格が上がると千人当たり金額も増加したケースが多いようだ。ただ今年3月時点でのデータなので、今後の消費動向次第では違う様相になっていくかも知れない。
食品分類でみた価格変化と売上動向
※グラフについて
・データ取得の対象店舗は「日経収集店舗・全スーパー+RDS」。
・表示の対象とした小分類は、2021年3月と2022年3月の2期ともデータがあり、2021年の3月の千人当たり個数が「1個/千人」のもの。
・対象の小分類につき、平均価格と千人当たり金額のそれぞれの対前年変化率(2022年3月の対前年比)を表示。
・「平均価格」は、「収録対象店舗での販売金額合計」÷「収録対象店舗での販売個数合計」。
・「千人当たり金額」は、「収録対象店舗での販売金額合計」÷「収録対象店舗での来店客数合計」×1000。

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