コラム・調査レポート
2024.12.13
食品
鍋の季節に、ポン酢を考える
鍋の季節の到来とともに「ぽん酢しょうゆ」が売り上げのピーク期に入った。
そもそも鍋といえば「ぽん酢しょうゆ」というイメージにいつからなったのか。その点については2024年11月に発売60周年を迎えたミツカン「味ぽん」が果たした役割は大きいようだ。かつて関西のてっちりや九州の水炊きなど、西日本の鍋物で使われていたタレがこの商品の登場により全国へと広まった。現在では焼き魚や和風ハンバーグにかけたりと、つけだれの用途にも広がり今や家庭料理の必需品となった。
2024年11月の数値を地域別にみると、売上げは西高東低で特に近畿が日本で一番購入していることがわかる。平均価格も西日本が全体的に高めで、この調味料を好んで使っていることがうかがえる。また、東日本の鍋物は鍋つゆ自体に味がついているものが中心で、その傾向は今でも変わらないことがうかがえる。
2024年11月の数値を地域別にみると、売上げは西高東低で特に近畿が日本で一番購入していることがわかる。平均価格も西日本が全体的に高めで、この調味料を好んで使っていることがうかがえる。また、東日本の鍋物は鍋つゆ自体に味がついているものが中心で、その傾向は今でも変わらないことがうかがえる。
商品別ランキングをみると、1位のブランドはいずれの地域も年間を通してミツカン「味ぽん」だが、近畿は例年12月のみ高価格帯の商品である旭食品「旭ポンズ」が1位となることが多い。旭食品は1948年創業。大阪府八尾市で「ぽん酢しょうゆ」を作り続け今年で57年となる。「旭ポンズ」は長年地元に愛される超ロングセラーだが、近年は全国のスーパーへと販路を広げつつある。
近畿も売り上げのピークは他地域と同じく冬期ではあるが、焼肉も、サラダも、マカロニサラダにもと、一年を通して「ぽん酢しょうゆ」が欠かせないようだ。大阪出身者のある家庭では定期的に家族同士で確認し合い、常備されている状態を保っているという。
「ぽん酢しょうゆ」の売り上げがもっとも売り上げが低いのは東北だが、他地域には見られない第2のピークが6、7月にある。これは三陸沖にカツオが北上する時期と重なっているようだ。この時期のカツオを初ガツオ(上りガツオ)と呼ぶが、脂がのる前のさっぱりとした身をタタキにし、沢山の薬味と「ぽん酢しょうゆ」で食べるのが定番となっている。カツオといえば高知県のイメージもあるが、宮城県気仙沼市では毎年7月中旬から「気仙沼かつお祭り」が開催されるなど、三陸沖を中心とした東北でも夏の魚として親しまれている。
近畿も売り上げのピークは他地域と同じく冬期ではあるが、焼肉も、サラダも、マカロニサラダにもと、一年を通して「ぽん酢しょうゆ」が欠かせないようだ。大阪出身者のある家庭では定期的に家族同士で確認し合い、常備されている状態を保っているという。
「ぽん酢しょうゆ」の売り上げがもっとも売り上げが低いのは東北だが、他地域には見られない第2のピークが6、7月にある。これは三陸沖にカツオが北上する時期と重なっているようだ。この時期のカツオを初ガツオ(上りガツオ)と呼ぶが、脂がのる前のさっぱりとした身をタタキにし、沢山の薬味と「ぽん酢しょうゆ」で食べるのが定番となっている。カツオといえば高知県のイメージもあるが、宮城県気仙沼市では毎年7月中旬から「気仙沼かつお祭り」が開催されるなど、三陸沖を中心とした東北でも夏の魚として親しまれている。
9月以降も「戻りガツオ」として再び食卓に上がるが、半年にわたる旅路で栄養を蓄え脂が乗ったカツオは刺身として醤油で食べることが一般的なようだ。
「名物に旨(ウマ)いものなし」という言葉があるが、裏を返せば「美味しい名物は日本中に広まる」ということだろう。地域別にPOSデータを眺めると、知らなかった食文化に出会うことがあり興味深い。未来の「ぽん酢しょうゆ」となるカテゴリーが生まれる可能性に、今後も注視していきたい。
「名物に旨(ウマ)いものなし」という言葉があるが、裏を返せば「美味しい名物は日本中に広まる」ということだろう。地域別にPOSデータを眺めると、知らなかった食文化に出会うことがあり興味深い。未来の「ぽん酢しょうゆ」となるカテゴリーが生まれる可能性に、今後も注視していきたい。