コラム・調査レポート

2022.10.28

食品

出汁だけじゃない おつまみにおやつに大活躍の煮干

 小魚とナッツやあられ類などの「煮干し珍味」の売り上げが好調だ。来店客千人当たり販売金額は2021年12月以降、前年同月比プラスが続き2022年9月は602.6円で前年同月比15.0%増。価格上昇の影響も多少あるが、千人当り販売個数も前年同月比10.0%増なので、価格上昇分を除いても売り上げは伸びている。
 ランキング1位は稲葉「味ぞろい 小魚入 200G」。9月は前年同月比68.8%増と、他社商品を圧倒する成長ぶりだ。2位以下は10位までに、泉屋「いわしっ子 魚介乾製品」を除く8商品がアーモンドと合わせた商品で、主におつまみとしての需要が高いと思われる。
 煮干しのみの「食べる煮干」も2022年2月以降は前年同月比プラスが続き、9月も前年同月比7.8%のプラスだ。現在のところ値上げが原因の買い控えはないようだ。こちらはそのまま食べる以外にも、佃煮などの調理に使うなど用途が広い。SNSを見てもダイエット中の間食、子供にも安心のおやつとして根強い人気だ。
 日本における魚介類の1人当たりの消費量は減少を続けているが、サバ水煮缶や煮干しのように簡単に食べられる魚の消費量は上昇傾向だ。健康的な生活に注目が集まる昨今、魚は我々にとって頼りになる食材だ。マルトモが10月3日出荷分より、業務用混合削りと業務用にぼしを約5%値上げするなど、煮干しにも価格上昇の足音が忍び寄ってきているが、それでも人気は続きそうだ。

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