コラム・調査レポート

2021.06.11

食品

お家で手軽にお店の味「冷凍どんぶりの具」好調続く

 「冷凍どんぶりの具」の好調が続いている。2021年5月に千人当り金額が919.3円で前年同月比69.2%増。2020年6月以降、年間を通しての前年比増となった。
お家で手軽にお店の味「冷凍どんぶりの具」好調続く
 特に2021年2月に千人当り金額1,041.9円で前年同月比86.9%増と急増しているが、その立役者は「吉野家 牛丼の具 120G」だ。牛丼チェーン店の吉野家と同じ牛丼を家でも味わえ、量は並盛に相当する商品だ。ブランドとして初登場したのは2014年9月で、価格や内容量、入数を変更しながら徐々に売上げを伸ばしてきた。
 長期に渡りランキング1位をキープしているのは「トロナ すき家 牛丼の具 70G×3」である。牛丼チェーン店のすき家と同じ製法で煮込んだこの商品。お茶碗サイズの具が3袋入りで、2袋で並盛サイズになるなど食べたい量に合わせて解凍できる。
 2021年5月のランキング上位10位をみると、牛肉を使用した商品が5品、豚肉が2品と肉系のメニューが多い。特に牛丼、豚丼などは、卵やキムチなどトッピングで楽しめること、また、ご飯に乗せるだけでなくうどんの具としても利用でき人気となっているようだ。
 直近1年でのメーカーの動きに目を向けると、カテゴリー内のアイテム数は前年比増が続いている。2020年10月に59品で前年同月比18.0%増となってから右肩上がりとなり、2021年5月には75品。メーカーが力を入れていることが伺える。
お家で手軽にお店の味「冷凍どんぶりの具」好調続く
 千人当り個数も順調に伸びており、2021年2月に3.16個で前年同月比100%増。商品のバリエーションも充実してきたことで、食事の選択肢として選ばれる機会が増えたようだ。
コロナ禍による巣ごもり需要で好調のきっかけを得た「冷凍どんぶりの具」だが、この1年間、各メーカーがライフスタイルや食卓の変化に応じた商品開発をし続けたことで、現在まで息の長い売上げ上昇につながった。今後も消費者の食卓を充実させていってくれることに期待をしつつ、引き続き注視していきたい。

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