コラム・調査レポート

2016.09.23

食品

今年の夏は麦茶が好調

 猛暑が来る、と言われつつ、ふたを開けてみればいつも通りの暑さだった2016年の夏。熱中症対策に水分を取るのが常識になって久しいが、今年の夏は麦茶飲料が好調だった。麦茶と言えば、伊藤園の「健康ミネラル麦茶」がブランドとしても有名だが、特定の商品ではなく、今年は麦茶飲料分類全体が伸びているのが特徴だ。
 熱中症対策として思い浮かぶスポーツ飲料(分類番号:082)では、今年8月の月次データを確認してみると、激戦区ということもあり浮き沈みが激しく、前年比で伸び悩む商品も多い。例えば大塚製薬の「ポカリスエット PET 1.5L(JAN: 4987035337218)」は、昨年8月の来店客千人当たり金額は389.5円のところ、今年は333.5円、コカコーラの「アクエリアス ゼロ PET 2L(JAN: 4902102113823)」は昨年8月283.2円のところ、今年同月は240.9円だ。上位商品には伸びた商品も見受けられるが、分類全体としても前年割れだ。
 一方、麦茶飲料(075)は、どの商品もほぼまんべんなく前年比で伸びており、分類全体でも前年比増となった。売れ筋1位の「健康ミネラルむぎ茶 PET 2L(JAN: 4901085044483)」は昨年8月2,275円のところ、今年は1.2倍の2,621円、分類全体でも約1.2倍の伸びを見せている。
 熱中症対策のためには意識的に水分を取ることが大事だが、甘みのある飲料ではやはり糖分が気になる。量を飲みたい夏場には夏らしい飲みもの=麦茶が再び注目されているのかもしれない。

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