コラム・調査レポート

2016.03.25

食品

「イースター」定着なるか 関連商品販売拡大

 食品メーカーによるイースター商品の販売が拡大している。イースターは、春分の日の満月の次の日曜日とされ、今年は3月27日にあたる。キリスト教圏では、イエス・キリストの復活を祝う重要な祭としてクリスマス同様に盛大に祝う。多くの日本人にとってはまだ馴染みの薄いこのイベントを盛り上げようと、菓子業界を中心にイースターにちなんだ期間限定商品を発売するメーカーが増えている。3月第3週(3月14日~20日)の日経POS情報によると、全国スーパーでイースター関連商品を販売している食品メーカーは40社。前年同時期の18社から22社増えた。商品数も31商品から64商品と大幅に増加。千人当たり金額の合計は1240.6円と、前年の約1.8倍に達している。メーカー別の販売動向を見てみよう。「わくわくイースター!」シリーズを展開する明治は、今年は主力ブランド「きのこの山とたけのこの里」からも商品を投入、シリーズ全体の千人当たり金額は189円と前年同時期の約2倍に膨らんでいる。
 森永製菓は「イースターハピネス!」シリーズとして「チョコボール」、「パッンチョ チョコ」、「キョロちゃん」などの人気ブランドからイースター限定商品を発売。シリーズ全体の千人当たり金額は、前年同時期の約3倍にまで増えた。 今年初めて参入したのは江崎グリコ。「ラブリーイースターシリーズ」として、イースターのシンボルであるタマゴにちなみ、「カスタードコロン」と、カスタード味の「カプリコ ミニ」を売り出した。 米菓メーカーからも参入が相次いでいる。三幸製菓は、カスタード味を封入した「イースター 雪の宿アソート」と、あられ「イースター かりふわエッグチーズタルト」を発売。亀田製菓は「ハッピーターン」、栗山製菓は「ばかうけ」から、それぞれイースター商品を発売している。 宗教的な意義はさておき、イースターは、日本ではお花見や、卒業や入学など新生活を祝う時期と重なる。家族や友人同士で楽しむイベントとして根付かせたいと、小売り側もイースターを意識した売り場作りをすすめており、消費者の認知がすすみそうだ。

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